あんぽんたんの日記

四半世紀生きました

キャバクラに始めて行ったときの話

キャバクラ?あぁ、そうゆうのあるよね(笑)

時は2017年、僕が東京でフリーターをしていた時の話です。

小僧の頃はキャバクラを軽く見ていた。

「なんでそんな高い金払って女と話してるんだろうなぁ」と思っていたのだが、実際大人になって分かったのが

(世代の近い)女の人と話す機会がない。

バイト先には既婚で50くらいの主婦しかいなかった。

受身だとなにも始まらないし、これまでの女性関係も壊滅的だったので連絡先を持っている異性は苗字が同じ人しかいませんでした。

 

陰キャの日常って家と職場の往復になりがちな気がします。

 

一切合切女性と関わりをもつ努力をしてこなかった僕は、じわじわとそのことに悔恨を抱くようになったので、キッカケづくりとして行ったことがなかったキャバクラデビューをしてみようと思い立ちました。

入るまでの苦悩

東京に友達はいなかったので、一人で夜の繁華街に繰り出して店を物色していたのですが、ギラギラ光る看板とスーツ姿でウロウロしているキャッチの圧に負けて何もしないで帰ってしまいました。

虚ろな顔つきで家に帰り、発泡酒を飲みながら「あんな所入れる気がしねぇ...」とビビってしまったことに対する一人反省会をしていたのですが、ここで閃きます。

 

夜じゃなきゃ入りやすいのでは

 

どうやら世間には昼キャバなるものがあるそうで、店も空いていて値段も安いらしい。

なるほどこれはいいものを見つけたと思い、さっそく次の日に昼の繁華街に繰り出しました。そして狙いを定めた店を見つけたのですがやはり入りずらい。一回素通りして帰りたくなってしまいました。

しかしここで帰るわけには行かない、自分の欲望を裏切ろうとする自我との戦いでした。

そして10分ぐらい考えた挙句、コンビニでエナジードリンクを買って一気飲みした後覚悟を決めて突撃しました。

ようやく入店!

店の前でウロウロしているスーツの人をガン無視して店内に入ると、初回だの指名だのと説明をされたのですが、よく分からないのでとりあえず初回ってことで入りました。

僕は店に入る気力を削がれないように、キャストを確認していませんでした。しかしこのキャバクラへの挑戦は自分との戦いという意味合いが強かったので、例えババコンガがでてきても僕は動じなかったと思います。

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キャバ嬢との会話

ガラガラの店内に通されて店の隅に座って待っていたら来るではないですか

 

かわいい女性が!

 

童顔で背が小さい、芸能人でいうとゆきぽよって人に似ていた。

 

https://contents.oricon.co.jp/upimg/news/20210124/2182638_202101240537828001611453688c.jpg

 

そしてすぐ横に座ってトークを開始した。

 

嬢「おいくつなんですか~?」

僕「23ですよ」

嬢「同い年ですね!見た目未成年みたいで焦っちゃいました(笑)」

 

こんな調子で会話を続けていたのだが、向こうの話でちらほら出てくる男の登場人物は全て「男友達」と呼んでいるのが非常に違和感があった。

しばらくして僕は異変に気が付き始める

 

あれ?あんまり面白くないな...

 

かわいい女性と話したら勝手に僕の中のキモイおやじが顔を出して、ヘラヘラ楽しめると思っていたのだがそこまで甘くはなかった。

相手が気を使っているのがビンビンに伝わってくるのである。僕の中のHSP*1が顔を出していた。

接待を仕事としている以上、愛想笑いしたり気を使って話を振ってもらうのだが、話しぶりから見てもこれらの態度は、正確には「嘘」なのがありありと見て取れてしまう(様な気がする)ので警戒してしまうのである。

 

その店のシステムだと初回は30分交代で2人のキャストが入れ替わるので、しばらくして入れ替わりの2人目がやってきた。

外見的には最初の人よりタイプだったが結果は同じ。緊張しすぎて咳が止まらず「タバコ吸ってるんですか?」と訊かれました。

 

うまく喋ろうと意気込んだり、沈黙が怖いと感じてしまうような会話は大抵盛り上がらないものなんだなと身を持って知りました。

 

そして会計。言われるがままにドリンクを入れてたら1時間で1万円くらいになっていました。当時の僕の10時間分の時給である。

なにか大人になったような気がしつつも、実際にしたことと言えばキャバクラで1万円払ってコミュ障晒しただけでした。無念。

*1:HSPとはハイリー・センシティブ・パーソンの頭文字を取った言葉で「視覚や聴覚などの感覚が敏感で、非常に感受性が豊かといった特徴を生得的に持っている人」