いつものように本屋をうろついていると雑誌コーナーが目に入った。
たまには雑誌でも読んでみるか...
と気分転換に雑誌コーナーへ赴いた。扇動的なグラビアの表紙がたくさん並んでいる。
皆LEDのコスプレかと思うくらい肌が白い。
かつて好きな女優を見にイベントまで足を運んだことを思い出す。実物を見た時確かに美人だとは思ったのだが、それと同時にこれまで見てきた彼女は商品だったことを確信してそれ以降すっかり冷めてしまった。
男性の美に対する意識は近年どんどん高まってきていると思う。現代は女性も社会に出る時代、腹も鼻毛も出ているような男でも稼ぎがよければ男として見てもらえた時代ではないのだ。知らんけど。
兎にも角にも男も見栄えがいい方が良いに決まっている。メンズメイク、スキンケア、脱毛...そのうちネイルも流行るんだろうか。
しかし女性的な方向性を目指していない男も多く、筋トレして頭を刈り上げてツーブロックにし、男らしさをアピールしている人も多い。男らしいというよりは男らしく見られたいという願望が透けて見えるような気もする。
僕自身はというと高校卒業ぐらいまでは無頓着なのに加え自分に自信が無く着飾ることに抵抗があった。今でも化粧やカラコンには抵抗がある。初めて顔にドーランを塗られて涙を流した高倉健程ではないが。
どうせ俺が気を使ったところでなぁ
ダサい人間がダサいままでい続ける典型的な思考である。しかしその思考回路もよく分かる。ファッションは挑戦的な部分を秘めているのでちょっと張り切って家族にニヤニヤされたらもう外に出る気力を失ってしまう。弱い雄は着飾ることすらできないのだ。
昔は服を買いに行くのも恥ずかしかったし、整髪材を使うのも恥ずかしかった。寝癖に水をつけて寝かせたらファッションタイム終了である。
しかしその考えも徐々に変わってきて、今は女性店員のレジに堂々と下着を持ち込んでもなんとも思わなくなってしまった
最近に至っては仕事を辞めてこれまでやってないことをやってみようと思い、髪色を変える事にした。二回ブリーチをしてピカチュウのような頭で日々を過ごしている。
僕を見かけたらモンスターボールを投げてください。投げ返します。